実践編 3
プロップファームでスキャルピングは可能?禁止条件とニュース取引
通常のスキャルピングを認める会社でも、数秒のティックスキャルピング、短時間取引の比率、HFT、レイテンシー悪用、ニュース前後の執行には別の制限があります。
結論
通常のスキャルピングを認めるプロップファームはありますが、「短期売買なら何でも可」ではありません。 保有秒数、短期取引の件数・利益比率、HFT、ティックスキャルピング、ニュース発表前後、ロールオーバーの流動性悪用を別々に確認します。
- 通常の裁量スキャルピングと、ティック/HFT/遅延悪用を分ける。
- 秒数だけでなく、全取引や総利益に占める比率を見る。
- ニュース制限はチャレンジと資金提供段階、プランごとに確認する。
以下は2026-07-26時点で全社確認した掲載13社の公開ルールです。スプレッドや約定速度の実測順位ではなく、失格・利益取消しを避けるための規則比較です。
プロップファーム各社のスキャルピング条件
「許可」と書かれていても、別欄のティックスキャルピング・HFT・ニュース規則が同時に適用されます。「制限なし」は、その会社・対象プランの公開ルール上の表現であり、損失制限や禁止された裁定まで免除する意味ではありません。
| 会社 | 通常スキャルの扱い | 保有時間・比率など | 詳細 |
|---|---|---|---|
| Fintokei | 条件付き条件付き許可 | 10秒以上のポジション保有が条件 | ルール記事 |
| SuperFunded | 商品・プラン別1 STEPのみ許可 | 2 STEPのFunded口座では禁止。1 STEPのFunded段階を含む適用範囲は購入時の最新ルールで確認 | ルール記事 |
| FTMO | 許可許可 | 制限なし | ルール記事 |
| FundedNext | 条件付き条件付き許可 | 通常のスキャルピングは可能。ただし30秒以内に決済した取引はQuick Strikeとして集計され、その利益が総利益の20%で警告・30%以上でチャレンジ進行保留/Funded口座は利益没収・口座終了の対象。Tick Scalping(超高回転)も制限対象 | ルール記事 |
| ThinkCapital | 条件付き過度な短期取引を制限 | 100回中50回以上が60秒未満で決済される場合、過度と判断。 | ルール記事 |
| Axi Select | 未確認一律禁止は未確認 | Axi Select固有の公開Help Centerで一律禁止は確認できませんでした。ただし、商品・市場時間・執行条件、独立した取引判断、禁止されたHFTやレイテンシー悪用は別途適用されます。Client Portalの最新Program Rulesを確認してください。 | ルール記事 |
| Fundora | 条件付き20秒未満は審査対象 | 公式FAQでは、ポジションを20秒未満で決済しても一度の違反だけで即失格ではないと案内しています。ただし、公式の解釈記事は注意・警告または失格対象になり得るとも記載しています。 | ルール記事 |
| The5ers | 条件付き条件付き許可 | ティックスキャルピング、HFT、ロールオーバー悪用は不可。 | ルール記事 |
| Hola Prime | 条件付き条件付き許可 | 通常手法は可能。超高頻度、価格遅延、裁定・禁止ギャンブル行為は不可 | ルール記事 |
| FundingPips | 条件付き超短期取引に制限 | HFT・server spamming・tick scalping:サーバーへ過度な注文負荷を与える取引 | ルール記事 |
| E8 Markets | 条件付き超短期取引に制限 | HFT的な短時間取引:全取引の50%超を1分未満で保有することは禁止 | ルール記事 |
| BrightFunded | 条件付き条件付き許可 | 通常のスキャルピングは可能。ティックスキャルピング、HFT、価格・配信遅延の悪用は禁止 | ルール記事 |
| PipFarm | 許可可能 | 手動の通常スキャルピングは可能。HFT、ティックスキャルピング、遅延・価格差の悪用は不可 | ルール記事 |
通常のスキャルピング、ティックスキャルピング、HFTの違い
裁量スキャルピング
各社が「短時間」とみなす保有時間で値幅を狙う取引。具体的な秒数は会社の定義に従います。
ティックスキャルピング
数秒以下の小さな価格変動を高回転で取る手法。通常のスキャルピングとは分けて禁止・警告対象にする会社があります。
HFT・レイテンシー悪用
非常に高速・大量の注文や、価格配信・約定の遅延を利用する手法。通常スキャル可でも禁止される代表例です。
名称だけでは判定できません。実際の保有時間、注文頻度、利益の出方、利用ツール、他口座との同期性を会社側の定義に当てはめます。
「10秒」「20秒」「30秒」「1分」の意味は会社ごとに違う
同じ短時間決済でも、1回でも違反になるのか、全取引の一定割合を超えると違反なのか、短期取引で得た利益の比率を見るのかが違います。秒数だけを横並びにして「長いほど厳しい」とは判断できません。
Fintokei
条件付き公式表記の整理:条件付き許可10秒以上のポジション保有が条件
適用範囲と帰結を確認 →
FundedNext
条件付き公式表記の整理:条件付き許可通常のスキャルピングは可能。ただし30秒以内に決済した取引はQuick Strikeとして集計され、その利益が総利益の20%で警告・30%以上でチャレンジ進行保留/Funded口座は利益没収・口座終了の対象。Tick Scalping(超高回転)も制限対象
適用範囲と帰結を確認 →
ThinkCapital
条件付き公式表記の整理:過度な短期取引を制限100回中50回以上が60秒未満で決済される場合、過度と判断。
適用範囲と帰結を確認 →
Axi Select
未確認公式表記の整理:一律禁止は未確認Axi Select固有の公開Help Centerで一律禁止は確認できませんでした。ただし、商品・市場時間・執行条件、独立した取引判断、禁止されたHFTやレイテンシー悪用は別途適用されます。Client Portalの最新Program Rulesを確認してください。
適用範囲と帰結を確認 →
Fundora
条件付き公式表記の整理:20秒未満は審査対象公式FAQでは、ポジションを20秒未満で決済しても一度の違反だけで即失格ではないと案内しています。ただし、公式の解釈記事は注意・警告または失格対象になり得るとも記載しています。
適用範囲と帰結を確認 →
The5ers
条件付き公式表記の整理:条件付き許可ティックスキャルピング、HFT、ロールオーバー悪用は不可。
適用範囲と帰結を確認 →
FundingPips
条件付き公式表記の整理:超短期取引に制限HFT・server spamming・tick scalping:サーバーへ過度な注文負荷を与える取引
適用範囲と帰結を確認 →
E8 Markets
条件付き公式表記の整理:超短期取引に制限HFT的な短時間取引:全取引の50%超を1分未満で保有することは禁止
適用範囲と帰結を確認 →
BrightFunded
条件付き公式表記の整理:条件付き許可通常のスキャルピングは可能。ティックスキャルピング、HFT、価格・配信遅延の悪用は禁止
適用範囲と帰結を確認 →
PipFarm
許可公式表記の整理:可能手動の通常スキャルピングは可能。HFT、ティックスキャルピング、遅延・価格差の悪用は不可
適用範囲と帰結を確認 →ニュース前後のスキャルピングは別ルール
スキャルピング自体が可能でも、重要指標の直前・直後だけは新規注文や決済を禁じる会社があります。ニュース前に建てたポジションのSL・TPが禁止時間内に発動しても違反になる場合があるため、「新規エントリーしなければよい」とは限りません。
Fintokei
許可:以前の「経済指標前後2分間禁止」は撤廃済み。ただし特定指標を狙った大口ベットはギャンブル行為と判定される可能性あり
ニュース規則の詳細 →
SuperFunded
Funded口座では、FXStreetカレンダーで赤表示(高影響)のニュースイベントの前後10分以内に新規ポジションの開設・既存ポジションの決済が禁止/Funded口座のみ(チャレンジ段階では制限なし)
ニュース規則の詳細 →
FTMO
対象ニュース発表の2分前〜2分後は、対象商品での新規トレード開始・決済が禁止。SL/TPの発動も違反/FTMO口座(Standard)のみ。評価段階(1-Step・2-StepのChallenge/Verification)は制限なし。Swing口座(2-Step限定)も制限なし/取引の取消し、制限、または口座解約
ニュース規則の詳細 →
FundedNext
Funded口座では高インパクトニュースイベントの前後5分間に得た利益には、通常の利益配分率ではなくNRS(News Reward Share)が適用される。/制限なし(チャレンジ中はニューストレード自由)
ニュース規則の詳細 →
ThinkCapital
インパクトの大きいニュースイベント前後2分(合計4分間)は全取引禁止。Boltプランのみ前後5分(合計10分間)。/資金提供契約の即時終了、口座解約、利益没収
ニュース規則の詳細 →
Axi Select
Axi Select固有の公開Help Centerで一律禁止は確認できませんでした。ただし、商品・市場時間・執行条件、独立した取引判断、禁止されたHFTやレイテンシー悪用は別途適用されます。Client Portalの最新Program Rulesを確認してください。
ニュース規則の詳細 →
Fundora
許可:スリッページや約定差の補償なし
ニュース規則の詳細 →
The5ers
High Stakesは高インパクトニュースに関連する商品の注文執行を発表2分前〜2分後に禁止。ProGrowth・Hyper Growth・Bootcampは通常のニュース取引を許可するが、上下に注文を挟むブラケット戦略は禁止。/High Stakesの制限は評価・Fundedの両方。既存ポジションの保有は可能。/High Stakesは該当利益を控除し、損失は残すソフトブリーチ。ブラケット等の禁止手法は口座終了・報酬没収の対象になりうる。
ニュース規則の詳細 →
Hola Prime
Primeはニュース取引可。ProとDirectは購入プランのTrading Objectivesを確認/プラン・Challenge/Funded区分で条件が異なる/違反区分により取引控除またはHard Breach
ニュース規則の詳細 →
FundingPips
標準4モデルのMasterは高影響ニュース・speech前後5分に新規または決済した取引の利益を全額控除。Zeroは前後10分の保有・新規・決済がHard Breach/評価段階は保有可能だが、意図的なニュース狙いは禁止。ZeroはMasterのみ/標準4モデルは対象取引の利益全額控除。控除で日次・最大損失を割る場合も利用者責任。Zeroは口座終了
ニュース規則の詳細 →
E8 Markets
E8 One Performanceのみ高影響ニュース前後5分の注文・決済・SL/TP約定を禁止。その他の現行商品はニュース取引可能/One Challengeは可、One Performanceは制限。Pro・Signature・ZeroはChallenge / Performanceとも可/One Performanceの禁止時間帯に得た利益は削除対象。ニュース許可商品でもスリッページは自己責任
ニュース規則の詳細 →
BrightFunded
高インパクトニュースの5分前から5分後まで、関連商品の新規・決済・保留注文の約定を禁止/Phase 1・Phase 2は制限なし。Funded口座のみ対象商品に適用。48時間以上前から保有した取引のTake Profitは例外/違反時間帯に得た利益を控除するSoft Breach。損失は補填されない
ニュース規則の詳細 →
PipFarm
一律の前後禁止時間なし。ニュース中も新規・決済可能/Challenge / Funded / Instant/最大サイズを繰り返しニュース直前に建てるなど、Toxic Tradingと判断される運用は審査対象
ニュース規則の詳細 →短期取引・関連する禁止手法に違反すると何が起きる?
違反の帰結は一律ではありません。公開ルールには、初回警告、進行保留、該当利益の取消し、報酬配分の変更、口座終了・失格などがあります。厳しい結果だけを全社へ一般化せず、対象プランと反復回数を確認します。
Fintokei
- ティックスキャルピング:10秒未満の超短期取引。累計取引量の10%以上がティックスキャルピングに該当すると失格。初回は警告メール、2回目で口座閉鎖(2024年5月6日以降購入口座に適用)
SuperFunded
- HFT(高頻度取引):自動化された超高速取引。Funded段階で禁止。
- ティックスキャルピング:極小値幅での超短期売買。Funded段階で禁止。
FTMO
- HFT(超高速取引):1日2,000件超のサーバーリクエストを生成する自動取引
FundedNext
- Tick Scalping:極小の価格変動を狙って短時間に大量の取引を執行する手法。市場操作と見なされ制限の対象
- HFT(高頻度取引):ミリ秒〜秒単位で過剰な取引を執行する高速自動売買。口座停止の対象(警告はHyperactivityと累積)
ThinkCapital
- HFT(高頻度取引):HFTアルゴリズムやボットの使用。
Axi Select
- レイテンシー悪用型HFT:プラットフォーム遅延を利用する高頻度戦略は禁止
Fundora
- 単発なら必ず警告で済むとは断定できない。警告を受けた後も短時間決済を反復すると、口座停止・報酬不払いの対象になり得る
The5ers
- HFT・ティックスキャルピング:大半の取引が数秒以下で終わる高頻度取引や微小なティック差の悪用。
- バルクトレード:短時間に多数の注文を同時・連続発注する行為。
- ロールオーバー時のEAスキャルピング:流動性の薄い日付変更前後だけを狙う自動取引。
Hola Prime
- HFT・価格遅延・裁定取引:実市場で再現できない技術的優位の悪用は禁止
FundingPips
- HFT・server spamming・tick scalping:サーバーへ過度な注文負荷を与える取引
E8 Markets
- HFT的な短時間取引:全取引の50%超を1分未満で保有することは禁止
BrightFunded
- HFT・ティックスキャルピング・Grid・裁定取引:人間の通常取引を再現しない高頻度・超短期・技術的優位の悪用は禁止
PipFarm
- HFT・遅延裁定:異常な高頻度注文、フィード遅延、価格差の悪用は禁止
ニュース時だけロットを大きくする取引にも注意してください。 明示的なブラックアウトがない会社でも、反復的な最大ロット、オールイン、ギャンブル的取引、実市場で再現できない約定として別の審査対象になる場合があります。
スキャルピングで参加する前の確認手順
- 自分の保有時間を集計する中央値だけでなく、10秒・20秒・30秒・1分未満の件数と利益を出します。
- 候補プランを固定する会社単位ではなく、Challenge / Funded、Standard / Swingなど対象プランまで決めます。
- ニュース時間を重ねる利用する経済カレンダー、タイムゾーン、前後の禁止幅、SL/TPの扱いを確認します。
- 日次損失を再現する短期売買でも含み損益、手数料、スワップ、日次リセット時刻が損失判定へ入ります。
- 曖昧な手法は事前確認する代表的な取引履歴、平均保有時間、EAの有無を添えてサポートへ確認し、回答を保存します。
EAでスキャルピングする場合は、プロップファームのEA・自動売買ルールも併せて確認してください。
参照した公式資料
短期取引の定義と帰結が明示された代表的な一次資料です。全社の公式出典は各社のルール記事にまとめています。
スキャルピング規則のよくある質問
Qプロップファームでスキャルピングはできますか?›
できる会社はありますが、掲載13社で条件は同じではありません。通常の裁量スキャルピングを認めても、10秒・20秒・30秒・1分などの短時間取引、取引全体に占める比率、HFT、ティックスキャルピングを別途制限する会社があります。
Q短時間で決済するとすぐ失格になりますか?›
会社によります。単発では警告、短期利益の比率で進行保留、該当利益だけ取消し、反復後に口座終了、または即時違反など帰結が異なります。「禁止」と「何が起きるか」を分けて確認してください。
QスキャルピングとHFTは同じですか?›
同じではありません。スキャルピングは短時間の値動きを狙う取引全般を指します。HFTは非常に高い頻度・速度の注文を自動執行する手法を指すことが多く、ティック差や配信遅延を利用する行為とともに禁止される傾向があります。各社の定義を優先してください。
Qニュース発表前後にスキャルピングしてもよいですか?›
会社・プラン・段階で異なります。前後2分・5分・10分の新規建てや決済を禁じる例、該当利益の配分率を下げる例、制限時間を設けない例があります。SL・TPの自動約定も決済として扱われる場合があるため、保有中ポジションも確認してください。
QEAでスキャルピングする場合は何に注意しますか?›
保有時間だけでなく、1日の注文・変更・照会回数、短期取引の比率、サーバー負荷、共有EAによる同一注文、ロールオーバー時の流動性、ニュース時間を確認します。EAが許可されていても、HFTやティックスキャルピングは別に禁止される場合があります。
Qスキャルピング向けの会社はどう選びますか?›
まず自分の保有時間と取引頻度を計測し、各社の短期取引・HFT・ニュース・日次損失ルールに当てはめます。公開された実測データがないスプレッドや約定速度を根拠なく順位付けせず、購入予定のプラットフォームを無料環境や小さい口座で確認してください。